40代女性が正社員になるには?統計データから見えてくる成功のカギ
- 2019年6月21日
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「子育てが一段落着いた」「老後の貯蓄が心配」などの理由でパートから正社員に転職したいという40代女性の方は多いでしょう。
国を挙げて女性の社会進出を推進している昨今、実際に女性の雇用機会は増えているのでしょうか。また、中高齢者からの転職は成功できているのでしょうか。そうした疑問を交えながら40代女性が正社員として働くための成功のカギをご紹介していきます。
40代女性が正社員になれるチャンスはあるのか?
40代女性が正社員に転職を考えた時に、まず最初に思い悩むのは年齢のことでしょう。
たしかに年齢的な制限が足かせとなり、若い人と比べると企業側が求める条件に当てはまらないという厳しい部分もあります。
しかし、あきらめる必要はまったくありません。近年の日本の生産年齢人口の減少を背景に国が打ち出した、「女性活躍推進法」の影響もあって、女性の就業率は、年々増加傾向にあります。また、40代女性の転職も一定の水準で成功していることから、正社員として働くチャンスは間違いなくあるといえます。
その裏付けとなる統計データを1つ1つ確認してみましょう。
裏付けその1 女性の就業者数推移
総務省統計局の労働力調査によると、2018年の女性の就業者数は、2946万人と前年に比べて87万人増加しており、2013年から6年間連続で増えていることが分かっています。

参考:総務省統計局 平成30年(2018年)平均(速報)結果の要約
さらに、年齢階級別の就業者率を見ても「35歳~44歳」「45~54歳」を含む全ての年代が同じように上昇しており、確実に40代女性の雇用機会が増えていることが分かります。

参考:総務省統計局 平成30年(2018年)平均(速報)結果の概要
裏付けその2 女性の雇用形態別の就業者推移
2014年~2018年の雇用形態別では、「契約社員」「派遣社員」「嘱託」「その他」の就業者数が微増あるいは変化が無いのに対して「パート・アルバイト」と「正規雇用」は、毎年数を伸ばしていることが分かります。注目すべき点は、正社員の就業者数も確実に増えているということでしょう。

参考:総務省統計局 平成30年(2018年)平均結果統計表 雇用形態別雇用者数
また、「35~44歳」と「45~54歳」に絞って見ても正規雇用者数はいずれも増えており、特に「45~54歳」の伸び方は顕著に現れています。

参考:総務省統計局 雇用形態,年齢階級別役員を除く雇用者数
裏付けその3 女性の年代別転職の成功割合
では、40代女性の内、どれぐらいの方が転職を成功させているのでしょうか。
総務省統計局の労働力調査(詳細集計)2018年のデータによると「35~44歳」は6%(38万人)、「45~54歳」は5.2%(36万人)の方が転職に成功しています。「15~24歳」「25~34歳」よりも人数は下回るものの、前年対比では「45~54歳」が0.6ポイント上昇しており、他の年齢階級よりも活発化を見せています。
年齢 | 実数(%) | 対前年増減(ポイント) |
---|---|---|
15~24歳 | 12.2 | 0.0 |
25~34歳 | 8.2 | -0.2 |
35~44歳 | 6 | 0.0 |
45~54歳 | 5.2 | 0.6 |
55~64歳 | 4.3 | 0.8 |
65歳以上 | 2.3 | 0.8 |
参考:参考:総務省統計局 平成30年(2018年)平均結果統計表 年齢階級別転職者数及び転職者比率
これらの統計データをみれば、女性の雇用機会が高まっていることは明白です。年齢に関係なく正規雇用者数も増加していることから、40代女性が正社員になれるチャンスは確かにあるといえます。
正社員になるための成功のカギ4つ
先述したとおり、女性雇用が活発化している今なら40代女性の正社員への道は開かれているということをお分かりいただけたと思います。
しかし、そうやすやすと採用が決まるわけではありません。40代ともなれば、通常なら一定のキャリアを積んだ年代として管理職を務めたり現場を取り仕切る立場となっていることが多いため、企業側から求められる資質はそれ相応のものであったりします。
パートと同じような労働条件を企業側へ求めてしまうと、受け入れてくれる企業が大幅に減ってしまうことも理解すべきです。また男性と同じように職責を果たす覚悟も必要でしょう。
そうした、実情がある中で40代女性はどんなことに注意を払い、心構えをもって転職に臨むべきなのでしょうか。正社員に採用される成功のカギをいくつか確認してみましょう。
成功のカギその1 今までの経験・スキルを活かせる業界・職業を選ぶ
パートや派遣、契約社員など非正規雇用でこれまで過去に培った経験や資格は、正社員採用において大きな強みとなります。即戦力で働けるという武器を惜しげもなく披露でき、自分のスキルを評価してもらえる企業を積極的に受けてみましょう。
成功のカギその2 人手不足の職業を選ぶ
厚生労働省の「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」のデータによると、2018年の人手不足(有効求人倍率が高い)ランキングは、建設や土木関係、警備員などの職業が軒並み上位を占めています。これは2020年の東京五輪を控え建設ラッシュが続いている影響がありますが、この時事的背景を除くと「介護サービス」「外勤事務(電気・ガス・水道の集金・検針)」「生活衛生サービス(クリーニング店など)」などが目立ちます。
こうした人材不足が深刻化している業界では、未経験者の方にも寛容なところがありますし、正社員採用の可能性も高まるといえるでしょう。
成功のカギその3 希望する条件を落としてみる
年収や労働時間など理想とする条件はあると思いますが、
先にも述べたように企業に理想を求めるのであれば、企業側からも年代相応のスキルや仕事の成果を求めてくることは間違いないでしょう。企業ニーズとのミスマッチがおきてしまっていては、元も子もありません。
今一度自身のスキルを棚卸して、実際にどこまでのことができるのか自分と向き合ってみてはいかがでしょうか。少しの妥協が正社員採用の成功のカギとなるかもしれません。
成功のカギその4 長期戦を覚悟して臨む
若い層の就職活動でも同じことですが、1度や2度の不採用であきらめてはいけません。何度でも挑戦する覚悟を持って臨むことが必要でしょう。
ただし、40代を対象にした求人は、20代・30代に比べて少なることも事実としてあるため、焦って妥協しすぎると失敗することがあるので注意しましょう。根気よくあなたにあった仕事を探すことが40代女性の転職を成功させるカギとなるでしょう。
40代女性の求人を効率よく探す方法
これまで女性の就業状況データに基づいた裏付け、正社員採用を導くための成功のカギなどについて説明させて頂きました。では、実際に転職活動をされる際には、どのようにして自分にあった求人を探せばいいのでしょうか。
転職を支援してくれる便利なサービスを活用することで、40代女性の求人を効率よく探すことができます。
転職エージェントを利用する
転職エージェントとは、就職に関するプロのアドバイザーが求職者である「あなた」と直接面談して希望の職業や条件などをヒアリングします。
その情報に基づいて、合致した企業を紹介してくれるサービスなので、効率よく希望の求人と出会えることができます。また、給与面の交渉や面接の日程調整など求職者に代わって行ってくれるのも魅力の1つです。
転職エージェントでは、これらの就職支援サービスが全て無料で利用できるので積極的に活用してみる価値はあります。
転職・就職サイトを利用する
転職・就職サイトでは、給与、時間、勤務地、待遇面など希望する条件を自ら登録することで、ある程度条件にマッチした求人情報を効率よく探せることができるWebサービスです。
応募画面から直接企業に対して応募をしたり、職歴や資格を登録しておくことで企業側からスカウトがくるなど、サービス形態は様々です。こうした、Webサービスに登録することで自力で希望の求人を探すよりも格段に効率が高まるでしょう。
まとめ
40代女性が正社員へ転職する成功のカギを、統計データを交えながらご紹介させて頂きましたが、参考になりましたでしょうか。
近年の女性就業率の上昇、企業側の受け入れ姿勢が高まる今なら正社員採用は十分にチャンスがあるはずです。
参考:総務省統計局 労働力調査(詳細集計) 平成30年(2018年)平均(速報)結果
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